⚫︎パステル・風景画の制作過程

完成図
完成図
今回は水彩紙VIFART細目を使います。前回は粗目で色の乗りは劣りますが、伸びや細密な表現では優ります。
紙に薄く水彩で色をつけます。パステルは色が着いていた方が、白の発色が良い、暗い部分の調子が綺麗になるなど、メリットは多いです。
ハードパステルで下がきします。鉛筆でも良いのですが、鉛筆で写真の様に強く描くと後半まで目立って仕方ないことがあります。使うなら少しだけでしょう。
構図は左側が重めですが、主役は右側のこもれ陽なので、バランスは大丈夫と考えています。
とにかく色を乗せていきます。
描いたり、削ったり・・・ハードパステルも使って大丈夫ですが、メインはソフトパステルを使った方が、キレイに伸びます。
画面を汚す感覚で伸ばしていきます。静物画などでは始めから形を大事にする必要がありますが、風景画は形にこだわらず、色を大切にしましょう。
固有色は使わずに描いた方が上手く行きます。
再度色をのせていきます。筆やスポンジでぼかしながら、描き進めます。
描く→ぼかすの繰り返しです。
風景画ですので、空気感・遠近感は出して行きます。広い感じが大切です。
探りを続けます。遠景を明るくしてさらに距離感を出しました。
建物に木漏れ日を入れたいのですが、それを説明するために、手前に枝を描きました。絵なので、こうした描き加えは自由だと思います。
主役の木漏れ日も描き始めます。今のところは色をたくさん使います。
遠景を描き込みました。風景画に限ったことではありませんが、背景から仕上げて行きましょう。
仕上げを進めます。ここまで描き進めると、描いたまま生で残す部分もあります。ぼかすとしても、綿棒などで細かくぼかす程度とします。
なかなか手前の枝が手前に来ません。結局点描と建物に重ねることで、強引に手前に持ってきました。
あまり描いていませんが、こだわりの木漏れ日を調整して、気になるところを描き込みます。ちょっとした雑草なんかを使い、現実感・密度を出して仕上げます。
額縁に合わせて、カッターで切りました。額装して完成です。
ちなみにこの額は中古屋で買いました。額縁って高いんですよ。辛い言い方すると絵より高いものです。
でも作品は額装したいし、油絵と違って、そのまま保管出来ません。
中古が一番です。小さなサイズは1000円しません。